受験英語
主に大学受験生の方に:本音を漏らすなら・・・英語は本当は“おいしい”科目
(1)他の科目と比較した場合の英語の特異性
文科系、理科系を問わず、入試において英語は極めて重要な地位を占めており、この事実
は厳然たるもので、誰も避けて通る訳には行きません。
だったら、英語に重点的に取り組んで得意科目にしてしまおうではありませんか。「そうは言
っても、一筋縄ではいかないことは分かり切っているじゃないか。」ですって?確かに、いい加
減な気持ちで取り組んだのでは、成果を出しにくいのも事実です。しかし、コツをつかんで効率
的に攻略すれば、高得点が可能なのが英語の魅力の一つなのです。
例えば、センター試験の過去問を御覧になって、どう思いますか。難易度という点で他の科
目、例えば、数学や国語とほぼ同じ位だと思いますか。勿論、問題作成者の側では予想受験
者数、平均点、標準偏差、等を勘案して、一科目だけ極端に突出したりする事がないように、
他の科目とのバランスを考慮していることと思います。
しかし例えば、国語の現代文の設問を読んでみて、即答出来る様な、すごく簡単な問題を見
付けることが出来ますか。中には、簡単な問題もあるかも知れませんが、そんなに多くはない
筈です。
日本人が日本語で書かれている文章を読んで設問に答えるのに、あまり簡単過ぎる問題
では点差が付かないことになってしまうので、やはりどうしても、じっくりと深く内容を把握して
行かないと解けない様な、ある程度高度な内容のものになっていることが多いのではないか
と思います。
それに対して、英語の問題を見てみると、英語の苦手な人にとっては難しそうに見える問題
であっても、得意な人にとっては、簡単過ぎると思えてしまう様な、とても簡単な問題が沢山あ
って、嬉しくなってしまう程だと言います。
英語の得意な人にとっては、センター試験の問題位は、「こんな易しい設問で本当に良いの
?」と思わず叫んでしまう程の、簡単過ぎると思えてしまう様な問題がゴロゴロしている感じに
映り、他の科目と比較した場合、「こんなおいしい科目は無い」とまで言い切ってしまう人もい
る位です。
世の中に英語を苦手としている受験生が多いので、得意な人から見ると、この様な、とても
信じられないことが起こってしまっているのです。だったら、その「英語の得意な人達」のお仲
間入りをしてしまおうじゃありませんか。ウッソー!否、・・・本当に。やるべきことをキチンとこな
して行けば、誰にでも可能なのです。
特に長文読解の問題などでは、多くの受験生にとって英語の問題文を読むだけで四苦八苦
してしまい、頭を捻りながら設問に取り組んでいる姿が普通の光景の様です。
ところが、この英語の問題文がもし日本語で書かれていたらどうでしょう。中には「うっそー、
こんな簡単な問題で本当にいいの?」と言って、思わずニンマリしてしまう様な文章がかなり
の割合を占めているではありませんか。
しかし、大部分の受験生にとっては、英語力が日本語の文章を読むのと同じか、それに近い
程度迄には至っていない為、問題の英文を難しく感じたり、読み違えたりしてしまい、正解に至
らなかったりしてしまう訳です。
英語の問題文を、日本語を読む様な感覚で、とまでは行かないまでも、それに近い状態で
読むことが出来たとしたら、英語の問題そのものは簡単なので、高得点を取得することも可能
なのです。この辺に、「英語の得意な人達」のお仲間入りをする為のヒントが隠されていると言
えそうです。今後順次展開して行きたいと考えています。
(2)今後の戦略・・・重点を置くべき科目
数学で大幅な得点アップを図ろうとしたら、それこそ相当の覚悟をしてかからないと難しいで
しょうし、勉強の仕方を誤ると中々実力に結び付かないという例をよく見かけます。他の科目と
は比較にならない程、ファジーな要素の少ない、白黒ハッキリ結果の出る科目である為、分か
った積もりでいても、一寸したケアレスミスが命取りになったりします。
国語の場合、古文や漢文は勉強しただけの成果を得られ易いとしても、現代国語は、得点
の分布が平均点に近いところに集中しやすく、点数が極端に低い人が少ない反面、極端に高
い人も少ないという特徴を持っている様です。
従って、国語や数学の偏差値が30台~40台の人が60台~70台になろうとしたら、とてつも
ない時間とエネルギーを必要とし、一歩間違えると、他の科目を勉強する時間を大幅に奪って
まで没頭しないと、ものになりにくいという一面があり、ここに大きな危険性が潜んでいる訳で
す。
これに対して、英語で同様の成果を上げるのは、然るべき手順を踏んで行いさえすれば、比
較的簡単であると言えます。英語は「やればやるだけ成果の得られる科目、努力の報われや
すい科目」と言って良いでしょう。
例えば英単語を1000個覚えたらそれ相当の、2000個覚えたら、これまた2000個なりの成果
が点数の上で反映されて来ると言っても言い過ぎでない位の効果が結果となって現れて来る
ので、遣り甲斐のある科目だと言えるでしょう。
受験英語と英会話
「受験英語は、英会話等の実際の場面では役に立たない。」という意見がまことしやかに主
張され、それとの関連で英文法や読解を中心とした日本の英語教育が間違っていたとして、
オーラル中心の教育に変更すべきことが盛んに主張され、実際に多くの学校でオーラルとか
コミュニケーションを主体とした授業が取入れられたりして来ていますが、これについて一言申
し上げたいと思います。
確かに中学、高校、大学と10年も英語を習って来ていながら、満足に英語が喋れないと嘆く
日本人は大勢います。道で外人に話し掛けられると、何も言わずに逃げてしまう日本人を未だ
に時々見掛けます。
咄嗟に何か訊かれて、なんて答えて良いか分からず、或いは言いたいことをどう英語にした
ら良いか分からず、恥を掻きたくない気持ちからなのか、ニヤニヤしながら逃げ去ってしまうと
いうことの様です。
このような現象は日本では余り珍しくなく、当たり前の様になってしまっています。これを捉え
て文法や読解中心の受験英語がいけないのだとして、会話中心の学習に変えて行くべきだ
との主張が頻りになされるようになりました。
学校のカリキュラムの上でもオーラル・イングリシュの時間が設けられ、巷では英会話スクー
ルが溢れています。それにも拘らず、相変わらず世の中、英語を喋れないと嘆く日本人が大
勢います。
確かに従来の日本の英語教育は、英文解釈などの読解や英文法を中心としていて、英会
話が疎かにされがちでした。日本人が殆ど喋れない原因をその点に求めて、今度は英会話
中心へと一気に方向転換し出して来たというのが現状の様です。
勿論、英会話に力を入れることは、それはそれとして大いに結構なことだとは思います。しか
し、だからと言って文法や読解を軽視しても構わないかというと、これ又そう単純には片付けら
れないと考えています。
受験英語に代表される学校英語を重視すべきか、それとも英会話を重視すべきかは一概
には断定し難い面があります。その人が目指している目標、現在のレベル、得意な分野と苦
手な分野、等々によっても重点の置き方や勉強方法も異なって来ます。
英文法や読解等の分野は水泳にたとえるなら、泳ぎ方に関する基本についての教則本や
指導者のコーチングに相当し、英会話は実際に水の中で泳ぎの練習をすることに相当すると
言えるでしょう。
両者は車の両輪のような関係にあり、陸の上で水泳の基本をいくら一所懸命学んでも、実
際に水の中で泳ぐ練習をしない限り泳げるようにはならない訳ですが、かと言って、正しい泳
ぎ方を疎かにして、がむしゃらに泳ぐ練習をしていても、我流で泳いでいるに過ぎず、本当の
上達からは遠いところを彷徨っていることになりがちです。
同様に考えれば、英文法や読解等の分野を理論的に学びつつ、英会話の練習を積むことに
よって実践に役立つ総合的な英語の実力が習得され、聴けない、喋れないという悩みも克服
出来るのではないかと思います。
従って、最近軽視され始めているのではないかと懸念される学校英語をもう一度見直してみ
る必要があると思います。“急がば回れ”で、その方が結局はより速く目標に到達できる近道
であると私は確信しています。即ち、理論としての学校英語と実践としての英会話とを有機的
に結び付けることによって、より速く、より合理的に目標を達成出来ると信じております。
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