リーディング
リーディング、やり方次第で英会話にも活用できる
英語学習の各要素(リーディング、ライティング、リスニング、スピーキング)の内、時間と場所を選ばず、何の機材、道具も必要とせず、安上がりに、しかも自分1人でも学習出来るのがリーディングであり、全ての英語学習の礎ともなるものなので、徹底的に攻略して頂きたいと思います。
精読と多読の併用
(1)精読
リーディングの中でも、基本となるのが最もオーソドックスな勉強法である精読ということになるでしょう。近年軽視されがちな傾向にあるこの精読こそ本当は、そもそもの英語学習の要となるものであり、これを等閑にして他の要素をいくら頑張っても、土台の脆弱な地盤の上に高層ビルを建てる様なもので、高い水準を目指しても限度があります。
(当然ながら口頭で行われる)英会話の堪能な人の中でも、専門知識を土台にしたハイレベルな会話の出来る人は、殆ど例外なく精読の積み重ねがそのバックボーンにあるものです。
私達も、ハイグレードな英語を目指すのであれば、是非見習いたいものです。尤も、日常会話程度で満足だと言うのであれば、もっと簡単で安直な方法は色々ありますが。
精読の場合、文章の内容をしっかりと把握しながら読み取って行く訳で、その為に、知らない語句に遭遇した場合には、その意味を調べながら、理解できるまで前後に行きつ戻りつしながら地を這うように、じっくりと読み込んで行くというスタイルをとるのが普通でしょう。
この為、精読の場合には、一定量の文章を読み終えるのに、やたらに時間が掛かり過ぎるという点は、難点と言えば難点であると言えるのかも知れません。しかし、この精読は、英語の全ての要素の最も基本となるものですから、誰でも一度はこれを乗り越えなければならないと思います。
(2)多読
多読の意外な効用・・・英語のセンス、英会話能力の向上
辞書なしに楽に読める程度の簡単な書物を大量に読み込んで行く、この多読は、精読とはまた別の意味で素晴らしい効果をもたらしてくれます。多読の場合には、たとえ読んでいる最中に引っかかる点があったとしても、細かい点には少々目をつぶってもスピードを落とさずに、とにかく大量に読むことが大切です。
ある程度の量をこなすことによって、英語のセンスとでも呼ぶべきものが、自然と無意識のうちに身に付いて行くのを実感として感じられる様になって来るものです。その位になってくれば、しめたものです。
多読の効用として、意外に思われる方もいらっしゃるかも知れませんが、英会話にも応用が利き易くなり、知らず知らずの内に英会話能力も向上するという点が挙げられます。
「従来の日本の英語教育が読解中心だったから、日本人は英会話が苦手なのだ。」とよく言われていますが、そこで言うところの「読解」については、これまで精読中心に行われていて、多読までは中々手が回らなかったというのが実情ではないかと思います。
日本人が、この多読の効用にもっと早く注目して、より積極的に英語教育にも取り入れていれば、日本人の英会話能力は今より遥かに向上していたでしょうし、喋れないと嘆く日本人の数も、かなり少なくなっていた筈だと思います。
量に注目したい・・・量が少な過ぎては最初から問題外なのである
又、「従来の日本の英語教育が読解中心だった」と言っても、「英会話と比べて相対的に読解が偏重されていた」と言わんとしているのでしょうが、寧ろ私としては、「(ただでさえ少ない)読解に比較して英会話があまりにも少な過ぎた」だけなのであって、決して読解が十分であったとは言えないと思っています。
私達日本人が今までに(と言っても学生時代以降は英語から遠ざかっていると言う人も多いかも知れませんが・・・)読んだ英語の本(一応教科書・参考書等を含めて構いません)を仮に縦に積み重ねていったとして、どの位の高さになるでしょうか。日本語で書かれた普通の本と比べたら、桁外れに少ないのではないでしょうか。
英語学習の方法論に関しては、諸説紛々、様々なことが論じられていますが、方法論を云々する前に、そもそも読んだ英語の絶対量そのもがネイティブの人々に比べたら、全く問題にならない位に少な過ぎるということに注目しなければならないと思います。
理屈以前の問題として、読み込んだ分量がある程度のところまで行ってないことには、英語のセンス等も中々身に付きにくいと思いますし、基本的な骨組みも脆弱のままということになってしまいがちです。従って、質も勿論重要ではありますが、それ以前の問題として、先ずは量をこなすことに留意して頂きたいと思います。
多読の場合には、知らない語句があっても辞書を殆ど引かずに、とにかくドンドン先へ先へと速く読み進んで大量に読破することを眼目にして行くべきだと思います。ある程度の量をこなさないことには、そもそもネイティブの人々と同じ土俵にすら上がることが出来ないのではないかと思います。
音読
更にリーディングの効果を高める為には、音読をするのがベターだとよく言われます。それも、出来れば少し大きめな声で、唱える位の感じでハッキリと読み上げた方が効果的と言われています。
私も嘗て、精神修行を兼ねて(96歳まで長生きした曾祖母の真似でもありますが)10年以上、毎日お経を読んだことがあります(御存知の「般若心経」も当然含まれていますが、分量からすると全体の三十分の一に過ぎません・・・「お前はカルト人間か!?」(笑))が、初めの頃はつっかえつっかえ読んでいたのが、続けて行く内に次第に滑らかになっていき、その内に、お坊さんに限りなく近い感じで唱えられるようになっていました。
私は座禅、瞑想、断食、ヨガ等々、何でも試してみたがる性分ですが、読経だけは意外と長続きしました。旅行中も法具一式を持って行き、一日一回は唱えていたのですが、周囲に声が漏れて、本物のお坊さんに間違えられてしまったこともあります(笑)。
少し脱線しましたが、誰でも、声を出して何度も同じものを読み上げることにより、信じられない程スムーズに声を発することが出来る様になるものなんですね。
このことを語学に応用するなら、音読を繰り返すことにより誰でも容易に、よりスムーズに読んだり喋ったり出来るようになる筈だと思ったのですが、確かに音読の効果は、多くの識者によって指摘されている通り、顕著なものがあります。特に大きめな声で同じものを繰り返して読むことの効果は、いくら強調しても強調し過ぎることは無い位に重要です。
(1)出来るだけ多くの器官を使おう
語学の習得には、出来るだけ多くの器官を活用したほうが効果的であるということは、周知の事実であると思います。例えば、単語を覚える場合にも、単語帳等を目で見るだけでなく、口を動かして発音し、それを耳で聞いて、更に手で紙に書くようにすれば、目、口、耳、手の各器官を総動員することになるので、目だけで文字を追う場合よりも遥かに記憶し易くなるという訳です。
それでは音読はどうかと言えば、音読では手こそ使いませんが、目、口、耳をフルに活用するので、黙読の場合よりも記憶については勿論、その他の面に関しても大きな効果が得られます。
(2)英会話を含む英語力全体に有効な音読
この音読と言う方法は、実は英会話等にとって極めて有効な、取って置きの手段であるということは、必ずしも余りよく知られてない様です。
視聴覚教材なんか全く無かった時代にも、ネイティブスピーカーも驚くほどの英語力を身に付けた人達がいます。よく"達人伝説"と言った話の中でよく出て来る昔の達人達は、現在の便利な文明の利器なんかも無かったにも拘らず、独自の努力と工夫で驚異的な英語力を身に付けて行ったと言います。
その中で特に音読の効用についての記述が印象に残っているので、一部を極簡単に紹介させて頂きますと、達人達が取った方法とは、端的には、同じ本、或いは同じ章や節を只管繰り返し繰り返し大きな声を出して読み続けるというものです。
ここで注目に値するのは、達人達が勧めるのは、同一のもの50~100回も只管音読を繰り返すことだと言うのです。昔は視聴覚教材どころか、教材そのものの種類も限られていて、折角入手した教材を最大限活用しようと思ったことから必然的に導き出されていった方法なのではないかと想像されます。
この点は、何でも揃っている便利な現代社会に生きている私達の方が、皮肉にも、こういう点に気が付き難くなってしまっているという意味で、この点に関しては不幸だとも言えるかも知れませんね(苦笑)。
(3)音読の効用
それでは、音読の効用を改めて考えてみますと、具体的には少なくとも次の様な点が挙げられるでしょう。音読の効用には、それこそ計り知れないものがあり、まだまだ書き切れていないと思いますが、取り敢えず今、強調しておきたい点のみ掲げておきます。
スムーズに読めて理解のスピードが速くなること
音読を繰り返すことによって読み方がスムーズになり、英文を次第に速く読める様になります。これは単に物理的に声を出して読み上げるスピードが速くなるということだけではなく、有り難いことに、読んだ文章を理解するスピードが速くなることをも含んでいるのです。つまり、読解力も結果的に向上すると言う訳です。
(※尤も、大量の書籍や資料を出来るだけ速く読みこなして行こうとする場合には、黙読の方が速く読めるとされていますが、これは、「速読」と言われる究極的な方法においての話であって、普通の英語学習者にとっての理解としては、スムーズに読み上げること、読んだ文章の内容を瞬時に理解出来ることを優先的に考えて行くべきと考えられますので、その為の練習方法
としての音読を中心にすえて考えて行った方が良いと思います。)
英作文も得意になること
音読を徹底的に積み重ねて行くにつれて、英語の語順とか語法とか言うものが頭で分かると言うよりも、自然と感覚的に掴める様になって来るので、謂わば無意識の内に、自然な文章を組み立てるコツの様なものが知らず知らずの内に身に付いて来るのです。従って、音読の練習を積み重ねることよって英作文も得意になって来る訳です。
英会話にも応用が利くようになること
英作文が得意になるということは、更に練習を積むことで、英会話の能力も容易に高めることが可能であるということを意味しています。即ち、英作文が得意になって来たら、後は英語を口に出して言うまでのアクセスタイムをドンドン短くして行くことによって、言いたいことが瞬時に英語として口から発せられる様にして行くだけなので、条件反射的に声に出して言える様に訓練して行けば良く、ゴールは近いと言えるでしょう。
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